アティトラン湖畔の村めぐり、3つめはサンティアゴ・アティトラン村へ。
この日の天気は、靄がかかっている感じで、視界がぼや〜としている。
きっと朝と日中との温度差が激しくて、湖の水が蒸発しているのだろう。
まるで水彩画のような景色、淡いぼやけた空の色もこれはこれで美しい。
韓国に住み始めてばかりの時、春先なんかはいつも温度差が激しくて、
晴れてんだか曇ってるんだかわからなくて、なんで韓国はいつも天気
が悪いんだ?!と、旦那にぶーぶー文句言っていたのを思い出した(笑)。
さて、サンティアゴ・アティトラン村は、観光客が多く訪れる場所で、
アティトラン湖の周辺の村の中で最も大きい先住民の村なんだそう。
なので、船を下りると道の両側にお土産屋さんがずら〜と並んでいた。
マシモンの教会までトゥクトゥク(三輪タクシー)に乗って移動する途中、
子供達が走り寄って来て、元気よく『オラ!』と声を掛けてきてくれた。
グアテマラ人は比較的シャイで、声を掛けてくる人はあまりいなかった。
旅行会社からのパンフレットには、子供の写真を撮ると誘拐と
間違えることがあるので注意しろとまで書いてあったくらいだ。
(これはさすがに大げさすぎると思うんですけど・・・苦笑。)
そして、この村で珍しいのが、マシモンという土着宗教の教会。
民家の間を抜けていくと、怪しげな小さな集会場が出てきた。
入口ではマリンバの不協和音が響いて、ちょっと異様な雰囲気。
マシモンの神様には、お酒をふくませたり、タバコを吸わせたりして願を
掛け、信者はお酒を飲みながらお祈りの儀式をする変わった宗教。
マシモンの神様を信仰する人達は、この村だけでなくグアテマラ国内
広域で信仰されているそうだが、最も有名で盛大なのがこの村だそう。
マシモン儀礼に多くの観光客が訪れるようになり、大切な観光資源の
ひとつとなっていて、写真を1枚撮るのに10ケツァル(約100円)を払う。
でも、おじさんは酔っ払ってて、何枚撮ったのかわかってなかった様子(笑)。
おじさんに、何の儀式ですか?と聞いても、うん。儀式だ。と答えた(爆笑)。
天井からぶら下がっている飾りは何か聞いてみると、なんとmelokotonだ。
と答えたのでビックリ!melokotonは、タガログ語で桃という意味だと思って
いたのだが、スペイン語では、melocotonと、同じ発音で桃という意味らしい。
お酒を飲んでタバコを吸って儀式を行う一風変わった宗教の他に
この村には、きちんとした普通のフランシスコ派の教会もある。
建てられたのは1547年、キリスト教への改宗をはかるため
スペインによって作られたという、古い歴史を持つ教会だ。
この教会でも、セマナ・サンタ(聖週間)のため紫色の布で飾られ、
宗教行列に使われるキリスト像がのったお神輿が置いてあった。
この村の男性の伝統衣装は、白とエンジのストライプの半ズボンに、
鳥や動物の柄の刺繍がされている。刺繍が多いほど値段が高いそう。
隙間がないほど刺繍で埋め尽くされている衣装は自慢で、きっと
ブランドの高い服を見せびらかしているのと同じ感覚なのだろう。
アティトラン湖を後にして、パナハッチェルから再びアンティグアへ。
夕食は民族舞踊を鑑賞できるレストラン、ポサダ・デ・ドン・ロドリゴで。
中米といえばマラカスを振って"アミーゴ!"と激しく踊るという
勝手なイメージを持っていたのが、それとは異なりとても素朴。
伝統楽器のマリンバのほのぼのした演奏に合わせて、お面を被って、
簡単な足のステップとスキップしながらマラカスを振って踊るのだ。
最後に中央に呼ばれて一緒に踊らされたのだが、リズム感ゼロの私、
壊れたロボットのようなマヌケな動きで恥ずかしい思いをした・・・(笑)。
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