3日目・エローラ〜オーランガバード
〈エローラ〉

この日は、娘が一番見たがっていたエローラ遺跡の観光です。
朝9時、ダンさんが現地ガイドのシェイクさんと、車で迎えに来ました。
前にシェイクさん、うしろの座席に娘と私とダンさんの3人で座ってエローラまで行きました。
お抱え運転手に、お抱えガイド二人を従えてのプライベート旅行のようになり、ノー天気な私たちはプチセレブ気分(笑)
シェイクさんは、53才のベテランガイドさんで、オヤジギャグ大好きな面白いおじさんでした。

車は、畑や緑の木々の多い広々とした高原を走って行きますが、これが総面積1,900万平方kmの世界最大とも言われるデカン高原です。
綿の産地であり、綿畑を見ると、シェイクさんは「あれがインド綿。僕、イケメン」と言います。
この当時、日本で流行っていた「ラーメン、つけメン、僕イケメン」をちゃっかり使っての説明、おそらく日本人観光客に教えて貰ったのでしょうが、さすがです(笑)
シェイクさん、日本語はペラペラですが、発音がちょっと微妙で、「これから、有名なセックス寺院を観に行きます」と言うので、娘と私は、男女がセックスしている石像が有名な寺院のことかと思いましたが、それはカジュラホという場所なので、エローラとは違うはずなのに、と首をかしげました。
あとで、彼の言うセックス寺院とは「石窟寺院」のことだとわかりました(笑)
「つ」の発音が、上手く出来ない様です。

シェイクさんは、景色を見ながら次々といろいろなことを説明してくれます。
ガジュマルの大木の並木が続いて、ほとんどの木の根元に白と赤のペンキが塗ってあるのを、「蛍光塗料です」と教えてくれました。思わず顔を見合わせる娘と私。
というのも、昨日、ダンさんに「あれは何で塗ってあるんですか」と聞くと、「薬」と答えました。
「虫よけの薬ですか?」と聞くと、「そう!そう!」ときっぱり言ってましたが、これで、こちらの質問が通じてない、そのくせ適当なことを言う、というダンさんの特徴が、わかってきました(笑)
インドの道は、大都会以外は、信号と街灯が全くありません。
蛍光塗料は、夜、車が木にぶつからないように塗ってあるのではないかと思います。

途中、ダウラターバード要塞が見えるところに寄りました。
丘の上に、12世紀にヤーダヴァ朝のヴィラーマ5世によって築かれた砦があります。
ピンク色の塔は、チャーンド・ミナールという15世紀に建てられた勝利の塔です。
ここでも、シェイクさんは「塔の上には、スキの飾りがある」と言ってましたが、あとで調べると月の飾りのことでした。

綿畑

ガジュマル並木

ダウラターバード要塞とチャーンド・ミナール

〈エローラ石窟寺院 =世界遺産=〉

オーランガバードから約30km、北西に向かうとエローラ遺跡があります。
エローラ石窟寺院は、南北2kmに及ぶ岩山に、3つの異なる宗教の寺院が、全部で34窟造られています。
そのうち1〜12窟は7〜8世紀に造られた仏教石窟遺跡で、13〜29窟は6〜9世紀に造られたヒンズー教石窟遺跡で、30〜34窟は9世紀ころのジャイナ教石窟遺跡です。

ここでは、ダンさんが、「二人で勝手に、好きなだけ行ってきて」という態度だったので、二人で自由に見て回りましたが、彼はのんびりと休憩です。
このあと、彼はどこでもこの方式。相当、楽ちんなガイドだったと思います(笑)
小学生や中学生の団体もかなり見学に来ていましたが、娘は若い女の子たちに大人気。
インドの人と違って凹凸の少ない平らな白い顔が珍しいのか(笑)、娘を見るとグループで駆け寄ってきて、一緒に写真を撮ったり、握手をしたり。
その中の一人に、年を聞くと、16歳と言っていました。
一つのグループと別れて、少し歩くと、また別の女の子たちが駆けて寄ってきます。
よく見ると、最初に来た子たちが「あそこにいるわよ」と教えているようでした。
まるでスターでも来たかのよう(笑)
娘は、最後の方は、女の子のグループを見ると、隠れたりして、逃げていました(笑)



3階建ての第12窟

第12窟3階の七仏像



第10窟の仏像





見学に来た学校の子供たち

女の子たちのグループが娘に群がってきた

■ カイラーサナータ寺院
この中で第16窟のカイラーサナータ寺院は756年から100年以上かかって山の1枚岩盤から、 高さ32m、奥行50m、幅85mの寺院を掘り出したものです。
何より、石を積み上げたのではなく、岩を彫りぬいて造った、つまり超巨大で精密な彫刻であるということ、それを機械などのない8〜9世紀に造ったということが、驚異的です。
掘り出された石は20万トンにも及ぶそうです。
娘と私は、エジプトのピラミッド、ペルーのマチュピチュも観てきましたが、それらを超える遺跡であると、意見が一致しています。

カイラーサナータ寺院の入口


石を積み上げたものではなく、一つの岩から彫り上げたもの


塔の高さは17m











裏山から見た寺院


〈オーランガバード〉

オーランガバードは、デカン高原の交通の要所として発展した町です。
この地を治めたムガル帝国の第6代皇帝アウラングゼーブ帝の王妃ベグムの廟が、ビービー・カ・マクバラ廟で、かの有名なタージ・マハルをまねて17世紀に造られました。
タージ・マハルのように総大理石という具合にはいかなかったようで、一部分だけ大理石ということで、大きさもタージ・マハルに比べてかなり小さいものですが、建てたのは王妃の息子とのことで、その心根がいじらしく感じられました。

ビービー・カ・マクバラ廟


タージ・マハルそっくり

廟の入口

王妃の墓

パンチャッキ(イスラム教の庭園)の貯水池

  オーランガバードは、インド綿の織物や絹のサリーの産地としても知られています。
  織物のお店の見学をしました。






この日もきのうと同じリゾートホテルに泊まりました。
プールサイドのカフェで飲み物を飲みましたが、屋外だけに蚊に刺されまくり。
「蚊がいる」とボーイさんに言うと、日本では懐かしい蚊取り線香を持って来ました。
その後、卓球台が置いてあるのを見つけて(これも日本の旅館風)、娘と卓球をしていると、インド人の親子がやって来て、そばでじっと見ているので、お母さんにラケットを譲りました。
急きょ、始まった、卓球日印戦(笑) インド人のお母さん、かなり真剣にやっていました。

夕食のとき、日本人のツアーの団体さんに遭遇。
そちらのガイドさんは、ツアーのみなさんと一緒に食事をしています。
なかなか紳士的な年配の方で、野菜だけの料理を食べていました。
ジャイナ教徒は、戒律で殺生が禁じられているために、完全なベジタリアンだと聞いていましたから、「ジャイナ教ですか?」と尋ねてみると、やはりそうでした。
おしゃべりが好きらしく、いろいろしゃべって、「日本に行きたいけれど、お金がないから、一生行かれない」などと、インドの現状が垣間見れるようなことを言ったりしていました。
そこへ、テーブルの上を虫が這ってきたのですが、そのガイドさん、電光石火の早業でその虫をつぶしました。
「えっ、ジャイナ教なのに?!」と驚く私と娘。
彼は平然としていましたから、どこでも『なんちゃって教徒』がいるということですね(笑)

卓球日印戦


インド人母娘の子供

ホテルの部屋

ホテルの庭

カフェ

ミルクのお粥・マサラチャイ
(朝食)

チキンカリー・野菜カリー・豆カリー
チャパティ・ライス

グラーブ・ジャムーン
(シロップ漬けの甘いお団子)

   
   
ホテルの庭に咲いていた花々

 
  

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