ブータンの旅(2)

　　ティンプー

【ティンプー】

首都ティンプーは、標高は2,320mの盆地にあるブータン最大の都市です。
市街地は山の斜面に広がっています。
都市化が進行していますが、法律で全ての建物は伝統様式で建てられています。

門から向こうはティンプーティンプーの街並
ホテル	室内
パロ空港からティンプーまでは約68kmですが、ほとんどがカーブの連続の山道だったので、私は車酔いでダウン。着いたホテルですぐに昼食でしたが、気持ち悪くて食べられず、部屋で休んでいました。すると、ガイドさんが指示したようですが、私の分の食事を部屋まで運んでくれました。なかなかのご馳走です。	昼食

【タシチョ・ゾン】

午後からティンプー市内を観光しました。
まず向かったのが、タシチョ・ゾンです。『ゾン』とは城塞の意味で、タシチョ・ゾンはブータン仏教界の総本山であり、国王の執務室のある王宮でもあり、国会議事堂や行政機関もある建物です。
この日は祭日だったので、役所はお休みで見学できました。
驚いたのは、タシチョ・ゾンのそばにゴルフ場があったことです。
環境保護を大切にしているブータンで、環境破壊の事例の一つであるようなゴルフ場があり、あまり裕福ではない国で、いったい誰がゴルフをやるのだろうと不思議に思ってガイドさんに聞くと、国会議員や官庁の人たちがやっているそうです。
ブータンは、2008年に民主的な選挙による立憲君主国家となり、議院内閣制だそうですが、いづれ先進国同様、賄賂や汚職がはびこり、金儲けが優先され、環境破壊も起きるのではないかと、ちょっと暗い気分になりました。

タシチョ・ゾン

手前はゴルフ場

タシチョ・ゾン

ガイドさんが着ているのは民族服のゴで、仕事のときや通学時に着ることが義務付けられています。
ゴは、膝丈の日本の着物と言ったところですが、足には黒のハイソックスをはいていますので、日本の女子高生の制服のようでもあり、それが可愛らしく見えました。
肩にかけているのは、カムニというショールのようなものですが、お寺やゾン（役所）に入る時は正装する決まりがあり、これを身に着けないと入れません。
お寺やゾンの入り口に来ると、ガイドさんはカムニをかけます。
カムニはかけるとカッコよく、イケメンのガイドさんが一段と男前に見える気がしました。

男性の正装

カムニをはおる

ラカン（寺）

広い中庭

僧房

ラカン（寺）は、釘を使わない木組みの伝統様式の建物で、内部の壁や天井には華麗な模様が描かれています。
マニ車という大きな糸車のようなものが、壁沿いにたくさん連なっています。
このマニ車を回すと、回した分だけお経を唱えたことになり功徳があるということで、ブータンの人は回しながら歩いて行きます。

マニ車

マニ車を回す人

赤い僧衣のお坊さんと集まって来る鳩

鳩が一斉に飛び立つ

【チャンガンガ・ラカン】

チャンガンガ・ラカンは、12世紀に建てられたティンプーで一番古いお寺です。
ティンプーの街の守り神が祀られ、ティンプーの人たちは子供が生まれたら、子供を連れてお詣りに行くそうです。そのためか、子供の姿を多く見かけました。

【メモリアル・チョルテン】

「近代ブータンの父」と称される第三代国王、ジグミ・ドルジ・ワンチュクを記念して1974年に建立された仏塔がメモリアル・チョルテンです。
正門を入った後、本堂の壁面に備え付けられた多数の大きなマニ車を手で回しながら、本堂の周囲を3度、時計回りに歩きながら礼拝するのがしきたりとなっています。

3代目の王様の記念仏塔

正門

マニ車を回す人たち

マニ車が並ぶ

お祈りを捧げる人たち

写真好きなおばあちゃん

お寺参りは、ブータンの人々にとっては一大イベントです。
私たちが行った6月15日は旧暦の4月15日で、仏様が悟りを開いた日ということで祝日でした。
たくさんの家族や友人、恋人同士などでそろって、お参りに来ていました。
右上のおばあちゃんは、私たちが写真を撮っていると、カメラの液晶画面を覗き込むので、写真を撮ってあげました。撮った画面を見せると、可愛くにっこりして喜んでいました。
プリントしたものを上げられなかったのが残念です。

【キンセル・フォラム】
ティンプーの街を一望できる丘に建造中の黄金の仏陀の坐像（高さ51m）下から見る仏像キンセル・フォラムから見渡すティンプー市内

【ティンプー市内】

ティンプー市内に戻り、ガイドさんと別れて、娘と二人で市内を歩きました。
ブータン国内には交通信号がなく、ティンプーでは通りの真ん中に屋根つきのお立ち台のような建物があり、その中で警官が交通整理をしています。踊るような、優雅な手さばきでした。
たくさんのお店があるショッピングセンターのような商店街があり、その中に『本当のエコを考える地球旅行』の中で、相葉さんが訪れたＣＤショップがありました。
若者が好きそうな海外のポップスのＣＤが売られています。