2006年4月3日


 ヘルシンキ〜スオメンリンナ島


スオメンリンナ島(世界遺産)の教会

ファインランド2日目は自由行動です。
この日も、今にも雪がちらつきそうに空はどんよりとした灰色でした。
世界遺産マニアの私と娘は、ヘルシンキからフェリーで15分のところにあるスオメンリンナ島に行くことにしました。
フェリーの出る船着場の海はやはり氷で覆われており、その中をかき分け進む感覚が何とも言えないものでした。
海上要塞と呼ばれるスオメンリンナ島は、フィンランドの南海岸を守る要塞として防御壁が張り巡らされている4つの島からなり、それぞれの島は橋でつながっています。
1743年から1973年まで軍事利用され、スウェーデン・ロシア戦争、クリミア戦争、フィンランド国内戦争の重要な舞台となっていました。
今はヨーロッパ要塞建築の代表例として世界遺産に登録されています。

夏場はカフェやレストランもオープンするようですが、シーズンオフの今は歩いている人すら私たち以外にはおらず、裸の木立が幻想的な雰囲気を醸し出していました。
物音が吸い取られるような静けさの中に、時折高くきれいな鳥の鳴き声だけが聞こえました。
島はかなり広く、1時間半ほど歩きましたが全部は回りきれませんでした。
海に向かって大砲が据え付けられている砲台のある小高い丘の上からは、凍ったバルト海が遠くまで見渡せました。
船着場の近くまで戻って、レストランがあればそこで昼食をとろうと思いましたが、開いているレストランはありません。
キオスクがあったので、そこでパンとコーヒーを買って食べました。
フェリーが来る頃になると、どこにこんなにいたのかと思われるほどたくさんの人が船着場に並んでいます。
観光客ではなくて、みな島で暮らしていて市内に買い物にお出かけのようです。
寒い中、赤ちゃんをベビーカー(「乳母車」というのがピッタリの大きな箱型のもの)に乗せて出かけるお母さんもいました。


市内の船着場

フェリー

石造りの要塞

石壁の中は住宅街

砲台

大砲

第二次世界大戦中に使われた潜水艦ヴェシッコ号

防御壁のトンネル、向こう側は海

建物の中にキオスクがありました

サマーシーズンに開くレストラン

凍った海と島にかかる橋

氷をかき分け進むフェリー


ヘルシンキに戻って、船着場の近くのウスペンスキー寺院に行ってみました。
フィンランドは、1809年から1917年まで帝政ロシアの支配下におかれました。
ウスペンスキー寺院は1866年に建てられた赤レンガ造りのロシア正教の教会です。
壁画が美しいそうなのですが、この日は定休日だったらしく中には入れませんでした。

また近くには、元老院広場とヘルシンキ大聖堂があります。
ヘルシンキ大聖堂は1852年に30年の歳月を費やして完成したという白亜の壮大な建物。
夏の青空のもとで見れば素晴らしいのでしょうが、霧に煙る様子もまた荘厳な感じでした。
大聖堂の大階段を降りると石畳の元老院広場です。
開明的な啓蒙君主であったロシア皇帝アレクサンドル2世の時代は、フィンランド人の民族的基礎が築かれた「自由の時代」で、その銅像がこの広場にあります。


ウスペンスキー寺院

ウスペンスキー寺院

ヘルシンキ大聖堂

元老院広場のロシア皇帝アレクサンドル2世の像


ホテルの近くまで戻り、カフェでコーヒーとケーキを食べながら休憩。
このカフェのあるビルの中には、ムーミンショップがありました。
フィンランドで日本人に一番有名なのはムーミンかもしれませんね。
お店に入ると、日本人の若い女性ばかりが何人もいて買い物をしていました。
私と娘もやはり、おみやげ用にムーミンのぬいぐるみなどを買いました。

このあとホテルに集合して、空港へ。
午後6時半、ヘルシンキを飛び立ち、ノルウェーの首都オスロへ向かいました。


カフェから見る商店街

カフェの中


text:檸檬 phot:Momoko
フィンランド(1) ノルウェー(1)






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