2006年4月6日


 コペンハーゲン

16時間の船旅で、コペンハーゲンに到着したのは午前9時過ぎ。
たくさんの乗客がいるので、下船に時間がかかりました。
そこからバスに乗り、市内観光です。
コペンハーゲンは、オスロやヘルシンキと違って雪は全くなく、すっかり春でした。
港のすぐ近くにはデンマーク女王のお住まいになるアマリエンボー宮殿があります。
宮殿の周りには塀も柵もなく、中庭まで道路から普通に入って行けます。
建物も質素なお役所のような建物で、黒い毛皮の帽子をかぶった衛兵が立っていなければとても宮殿には見えません。
アマリエンボー宮殿の正面にはフレデリクス教会があります。
19世紀に完成したロマネスク・バロック様式の大理石の美しい教会です。


アマリエンボー宮殿

衛兵の交替

アマリエンボー宮殿広場

フレデリクス教会

次はコペンハーゲン市庁舎前広場へ。市庁舎のすぐ脇に、アンデルセンの銅像があります。
ちょうどそのとき、デンマーク人の家族連れが来ていて、3、4才くらいの男の子をアンデルセンの膝の上に座らせて写真を撮っていました。
巻き毛の金髪に青い目をした絵に描いたような可愛い子でしたので、私たちも写真を撮らせてもらいました。
膝の上に座っているのがこわいのか、はにかんでいるのか、銅像のアンデルセンの腕にしがみついている仕草も可愛らしかったです。

広場の北側が、ストロイエというコペンハーゲンの中心の繁華街。
南側には1843年にオープンした遊園地チボリ公園があります。このときはシーズンオフでチボリ公園には入れませんでした。


コペンハーゲン市庁舎

アンデルセン銅像

市庁舎前広場

ストロイエ

チボリ公園正門

チボリ公園

その後、ニューハウンへ。運河沿いにカラフルな木造家屋が立ち並んでいる地区です。
その中にアンデルセンが住んでいた家もあり、壁に彼の名前を刻んだプレートが埋め込まれています。
そのアンデルセンの代表作「人魚姫」の像があるのがカステレット要塞付近です。
カステレットは星の形をした要塞で、コペンハーゲンの港を防御する目的で17世紀に建築されたものです。
人魚姫は「実際に見るとすごく小さい」と言われているように確かに小さい像でした。(全長80cm)
写真やテレビの映像で何度も見ているせいか、特に感慨を覚えず。
何度も首を切り落とされたり、腕をもがれたり、2003年には爆破されてしまったそうで、その姿は何か薄幸そうな寂しげなたたずまいでした。

車窓から旧証券取引所やクリスチャンスボー城を見ながら、またストロイエの方面に戻りました。
旧証券取引所は17世紀に建てられたオランダ・ルネッサンス様式の建築です。
石造りのクリスチャンスボー城は、1167年に建設されたコペンハーゲン発祥の地。
1928年に現在のバロック様式の建物が完成し、かつては王宮でしたが、現在は国会議事堂として使われています。


ニューハウン

赤い家の左側の黄色い家がアンデルセンの家

人魚姫の像

カステレット要塞

旧証券取引所

クリスチャンスボー城

そして「TAX FREE FOR TOURISTS」のお店で買い物です。
食事には全くお金を使わない丹阿弥さんペアはここでは待ってました!とばかりに、高価な食器などを買いまくっていました。
逆にどこへ行ってもほとんど買い物はしない私は、自分のおみやげ用にロイヤルコペンハーゲンの陶器の小さいお人形を買いました。
これは雪かきをしている若いお母さんですが、他にお父さん、おばあちゃん、おじいちゃん、男の子、女の子などの家族のお人形があるのです。
全部そろえたら可愛いし、ティーカップやお皿なども素敵なものがたくさんあるのですが、高くてとても買えません。
北欧は日本より物価が高く、中でもデンマークが一番高かったです。
消費税が25%も取られるからですが、「TAX FREE FOR TOURISTS」のお店では旅行者には税金を払い戻してくれます。
所得税も40%とのことですが、その分医療費、教育費は無料で、年金も支給されます。
大きな箱型のベビーカーに赤ちゃんを寝かせて押して歩いている若いお母さん、お父さんをたくさん見かけましたが、こちらでは近年、出生率も上がっているとのこと。
やはり社会保障制度がしっかりしていなければ、日本の少子化も改善されないでしょう。
どこかの大臣が言ったように女は生む機械ではないのですから、スイッチポンでは子供は生まれてきませんから(笑)



ロイヤルコペンハーゲンの
陶器のお人形

ランチは、ストロイエにあるレストランで団体でとりました。ここで旅の最大のビックリ事件が勃発。
日本だったら居酒屋風というか下町の食堂風というか、リーズナブルな感じのレストランで、私たちツアー客のほかに地元のお客さんもいっぱい入っていました。
5つのテーブルに35人が無理やり座らされて、テーブルとテーブルの間は歩くのもやっとでした。
私の隣には「新宿の人」が座り、どうもフィヨルドクルーズあたりから私たちは彼になつかれてしまったような感じだったのです(笑)
会話は全然していませんが、バスや船の中でもふっと振り返るとすぐうしろにいます。
「ここで30分自由行動」なんていうと、他のメンバーは買い物をしている人が多かったのですが、娘と私はとにかく貪欲に景色や名所を見ようと、ガイドブック片手に走り回っていたので、同じ旅マニア(?)として気に入られてしまったのかもしれません。
コペンハーゲンでも、アマリエンボー宮殿からフレデリクス教会の前まで行ったのは私たちだけだったのですが、途中振り向くと「新宿の人」が首にしばったマフラーをなびかせながら小柄な体で必死に走ってくるところでした(笑)
お料理は、サラダとスープとパンという簡単なもの。
スープは大きなポットでテーブルに一つだけ出てくるので、私は「新宿の人」にスープをよそってあげたりしました。
サッチー・白川ペアなどおばさま方がにぎやかに話をしていましたが、しばらくすると突如隣のテーブルから「あらっ、ないわ!ないわ!私のバッグがない!!」と叫ぶ声が。
見ると、女子大生のお嬢さんとペアで来ていたお母さんが立ち上がって右往左往しています。
おしゃべりに夢中になっているうちに、まんまと置き引きにあってしまったのです。
その方が「ここに置いておいたのに〜!」と、自分の椅子の下にバッグを置いておいたと言うので、みなさんちょっと唖然としました。
海外ではバッグなどは手から離して置いたりしたら絶対ダメというのは常識ですから、私も娘もバッグは斜め掛けで食事中でもなんでもはずすことはしません。
その親子連れの方たちはあまり旅なれていなかったのかもしれませんが、バッグの中に財布からパスポートから、お嬢さんの分まで全部入れてあって、カードも盗まれてしまったので一文無しです。
さらにビックリしたのは、添乗員さんの対応で、「だからあれほど言ったじゃないですか!なんでバッグをこんなとこに置くんですか!なんでお金を別々に持ってなかったんですか!」と、呆然として泣きそうなお母さんをただ責めるだけ。
おまけに「さっきまで地元の男の人がそこにずっと立ってるから、なんかへンだと思ってたんですよ」と言うのですが、添乗員さんならその人に「何か御用ですか」と声をかけるぐらいの気配りはするべきじゃないかと思います。
結局そのあと、その親子さんと添乗員さんは日本大使館に行くことになり、残りのメンバーはホテルに向かいました。


二階建て市バス

コペンハーゲンの郊外カストロップ


ローゼンボー離宮


ローゼンボー離宮庭園

ホテルはコペンハーゲン郊外のカストロップというところにありました。
オプショナルツアーで北シェラン島観光があり、そこに行く方も多かったのですが、娘と私は激安ツアーに参加したからには無駄にお金を使ってはなるものか(笑)と、12000円の料金を節約して自力で行くつもりでした。
明日はロスキレ観光のオプショナルツアー(こちらは料金18000円)があります。
私たちは電車で、ロスキレと北シェラン島を1日で回るという時間とお金を節約する作戦を考えて、今日はコペンハーゲン市内をさらに観光することにしました。
市内までは二階建ての市バスに乗って行きます。
コペンハーゲン中央駅で降りて、あとは散策がてら国立美術館、ローゼンボー離宮まで歩いていきました。
コペンハーゲンは歩道と車道の間に自転車専用道があり、最初知らずにそこを歩いていたら注意されてしまいました。
国立美術館に着いた時はもう閉館時間を過ぎていて、中に入ることはできませんでした。
ローゼンボー離宮は、1634年にクリスチャン4世王により立てられた宮殿です。
内部には王家の数々の財宝が展示されているとのことですが、やはり閉館していて中は見られませんでした。
広い庭園は市民の公園となっています。紫と白のクロッカスの花が美しい模様を描いた花壇が素晴らしかったです。


ラウンドタワー




桜の花が飾られた花屋

ローゼンボー離宮からストロイエまで歩いて、マガシン・デュ・ノルドというデパートに入りました。
デンマークで一番大きいデパートで、若者向けの有名ブランドショップがあるというので、娘は彼氏のおみやげにTシャツを買いました。
デンマークでなぜTシャツ?と思いますが、あくまでもお金は使わないケチケチ旅行です(笑)
ストロイエにあるラウンドタワーは、1642年にクリスチャン4世王によって天文観測所として建てられた円塔です。高さは34.8m。
コペンハーゲンもまた花屋が多かったのですが、ラウンドタワーの近くの花屋さんには、山桜のような桜の花が真っ白な百合の花と共に活けられていました。
出発したとき日本は桜の季節でしたから、この北欧で桜を見ると懐かしく感じられました。
窓辺に飾られているのはピンクに塗られたイースターエッグです。

3時間ぐらい歩き回って疲れたので、カフェに入り、コーヒーを飲みデンマークペストリー(デニッシュ)を食べました。
このカフェ・ソマスコは1976年オープンのフランススタイルとしてはデンマーク最古のカフェだそうです。
店内はパリのカフェをイメージしたもので、お客さんは若者ばかりでした。
ペストリーが大きくておなかがいっぱいになってしまったので、結局これを夕食がわりにしました。
デンマークではこのお店に限らずどこでも食事の量が多く、そのせいでしょうか、フィンランド、ノルウェーに比べて、とにかく太っている人が多かったです。


カフェ・ソマスコ

夜の市庁舎前広場

text:檸檬 phot:Momoko
ノルウェー(2) デンマーク(2)






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