娘と私の珍道中シリーズの第1回目は2003年でした。 そのとき21才だった娘も、2008年の1月、結婚してミセスとなりました。 2004年から2005年にかけて、娘はオーストラリアのパースに留学していたのですが、そのとき知り合った韓国人の彼と、帰国後も超長距離恋愛を成就させてのゴールインです。 そして、結婚後はまたパースで二人で暮らしています。 息子も2年前から同じオーストラリアのシドニーに留学していますので、今回は、娘と息子を訪ねるためにオーストラリアへ向かいました。 パースには2005年に行っていますので、やはりオーストラリアと言えば、世界遺産エアーズロック、そして、グレートバリアリーフを見てみたかったので、娘と現地で落ち合って一緒に旅行しようということになりました。 新婚の旦那さんは留学生なので、ちょうど学校の試験があり、お留守番です(笑) 私は日本から、娘はパースから、ケアンズで待ち合わせすることにました。 いつものようにツアーに参加するわけには行かず、今回は娘が日程を組み、航空券、ホテル、現地ツアーの手配など、インターネットで全部やってくれました。 さすが旅行オタクの娘、料金もいつものように格安のものばかり見つけて、頼もしい限りです。 そこまではいいのですが、残念なことに、娘はかなりドジというか天然ボケなので、またもや、やってくれました。 いよいよ明日出発という日の夜、仕事から帰って、荷造りをしているときに、娘が旅行社に手続きを頼んで申請したオーストラリアの入国ビザの控えを確認してみると、なんとパスポート番号が違っています! あわてて娘に電話をして聞いてみると、やっぱり娘が間違えたのです。 今回は急に思い立って決めた旅行なので時間もなく、まさか、間違ってるはずがないと、それまで確認もしないで放っておいた私も、おバカでした(笑) このままオーストラリアに行っても入国できない事態になってしまいますから、それを訂正しなければいけません。 ボケでありながらすぐにパニクる小心者の娘(笑)、今度はあせって大騒ぎです。 冷静沈着な旦那さんが、「きっと大丈夫だから」となぐさめ、ノー天気な私は「なんとかなるでしょ」と言って、とにかく朝を待つことになりました。 もう夜中12時を過ぎていましたが、まだパッキングもすんでおらず、ノー天気とは言え、やっぱり気になっておちおち寝ていられず、結局徹夜してしまいました。 朝になり、旅行社の営業時間を待ってすぐに電話しましたが、「いつの出発ですか」と聞かれて「今夜です」と答えると、「えぇぇーーーっ」と驚かれ、あちらの方があわてふためいて、即、ビザを取り直してくれました。 そんなこんなで、夜9時、どうにか成田を出発しましたが、既に出かける前から珍道中の始まりでした(笑) |
ケアンズ市内 |
ケアンズの通り |
さとうきび畑 |
砂糖工場 |
ケアンズの空港に着いたのは、朝の5時半。 娘の方は先に着いて、初めて一人で海外へ行く私を待っててくれるということで、午前0時ごろに到着しているはずでした。 到着ロビーに出て行くと、ツアーのガイドさんたちは何人も待っていましたが、娘の姿はありません。 電光掲示板を見てましたが、その便はちゃんと時間通りに着いています。 ロビーの中は、ほとんど日本人のツアー客でいっぱいになってきましたが、娘は現れません。 さあ、困った。とにかく、娘の携帯に電話してみようと、スーツケースをごろごろ押しながらロビーの中を歩くと、隅の方に公衆電話を見つけました。 でも、私はオーストラリアのお金を持っていません。 娘が、「オーストラリアで使うお金は全部自分が出すから、お母さんは両替してこなくていい」と言ってくれたので、お言葉に甘えてと言うか、素直に日本円しか持ってきませんでした。 電話をかけるにはお金が必要ですから、またごろごろとスーツケースを押して、ロビーの電話とは反対側にある両替所に行って、1万円だけ両替。 「電話をかけたいんだけど、どのコインを使うのか」と、両替所のお姉さんに聞くと、「これ」と教えてくれたので、電話のところに戻りかけましたが、いや、もしかして娘の電話が通じなかったら、留守番の娘の旦那さんに電話するかもしれないと思い、ごろごろ押して両替所に戻りました。 「このコインをもう1枚くれ」と言うと、「はぁ?」というような顔をするので、「2回かけるから」と言うと、「じゃあ、このテレフォンカードを買え」と言います。 10ドルだったので、それを買って、またロビーをごろごろと横切って電話のところに行きました。 日本だったら、スーツケースをその辺に置いたまま、行ったり来たりするでしょうけど、外国では置き引きがこわいですから、荷物を離すわけに行きません。 オーストラリアのテレフォンカードは、日本のと違って、プラスチックではなく厚みのある紙製のような感じで、挿入口に入れてみましたが、半分しか入りません。 使える電話と使えない電話があるのかもしれないと思って、またもや、ごろごろと両替所へ。 そこのお姉さん、さらに「はぁ?」というような顔をしていましたが(笑)、「入らない」と言うと、「Push!Push!」と言うので、なるほどと思い、何往復目になるのか、ごろごろごろと電話のところへ。 日本だったら、カードが勝手にスーッと吸い込まれていくのに、オーストラリアは手でぎゅうっと押しこまないと入っていかない仕組みだったのです。 電話してみると、簡単に娘が出て、「どこにいるの?」と聞くと、娘も「どこにいるの?!」と聞きます。 「到着ロビーだけど」と言うと、「私も到着ロビーにいるけど、誰もいない」と言います。 「こっちは、日本人の団体がいっーぱい、いるわよ」と言うと、娘も自分が間違えてると気づいたようで、「わかった。そっちへ行ってみる」と答えて、それから数分経って、娘がハーハーしながら現れました。 「わ〜、ここだったんだ〜。あ、お店もいっぱいある〜〜!」「あー、でもお母さんに会えてよかった〜〜!」「お母さん、よく、電話できたね〜!」と一人で大騒ぎです(笑) 娘は国内線で、昨夜着いて、「国際線の到着ロビーはどこか」と聞いたつもりが(2年もオーストラリアにいるのに、いまだに英語が下手なのです)、全然違う建物を教えられたとのこと。 そこに行ったら、誰もいなくて、もちろんカフェなどもなく、こわいし寒いし、おなかはすくしで、朝まで眠ることもできなかった、と言います。 「誰もいなければ、間違ったと思って、また聞けば良かったでしょ」と言うと、「それを聞く人も、だーれもいないんだもの。外は真っ暗だから、怖くて歩けないし」と、一人でも珍道中だから、困ったものです(笑) 空港からタクシーで、ケアンズ市内のホテルに向かいました。 ホテルに着いた時には、すっかり夜が明けて、ヤシの木の並ぶ道路の上に、青い南国の空が広がっていました。 ホテルで朝ごはんを食べ、すぐに日本人向け現地ツアーに出発しました。 ガイドさんは日本人女性で、マイクロバスでいくつかのホテルを回って、お客を拾って行きます。 総勢20人ぐらい、私たち親子のほかは、ほとんど新婚旅行の若いカップルばかりでした。 まず、パネロラパークというところに向かいます。 道の両側にはずーっとサトウキビ畑が続いていました。 日本で使う小麦粉のほとんどはオーストラリアからの輸入ですが、砂糖も90%がオーストラリアから輸入してるそうです。 |
パロネラパーク |
パロネラパークはケアンズから南へ126km、車で約1時間20分の場所にあります。 創設者ホゼ・パロネラはスペイン人で、幼い頃からの夢“お城を持つ事”を叶える為に、移民としてオーストラリアに渡り、この土地を買い、城を築きました。 1935年より一般公開され、1997年には国定公園に指定され、宮崎駿監督のアニメ「天空の城ラピュタ」のモデルになったとも言われています。(ジブリは否定しているそうです) 熱帯雨林の樹木が生い茂る自然の中に、古代遺跡のような城があり、夢とロマンを求めたパネロラさんの人柄が偲ばれます。 鮮やかな青い蝶がいましたが、これは見ると幸せになれると言われるユリシス(オオルリアゲハ)で、ひらひらと何羽も飛んでいました。 |
城 |
城の前の池 |
滝と吊り橋 |
滝の流れ込む大きな池 |
城の庭園 |
庭園の池 |
47段の大階段 |
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城のテラス |
「ラピュタ」のロボット兵の格納庫に似ている |
カウリアベニュー |
ユリシス(オオルリアゲハ) |
ケアンズ近郊のアサートン高原(テーブルランド)は、玄武岩質の肥沃な台地が南北にのび、グレートディバイディング山脈の一部をなす高原です。 大部分が熱帯雨林に覆われ、1988年に「クイーンズランドの湿潤熱帯地域」の名称で世界遺産(自然遺産)に登録されました。 アサートン高原にあるミラミラフォールズは、美しい滝として有名です。 滝壺で泳いでいる人がいました。 |
アサートン高原にあるカーテンフィグツリー国立公園です。 カーテンフィグツリーという巨木を見学しました。 この木は、別名「絞殺しのイチジクの木」と呼ばれていますが、大元の木の枝や幹に発芽したイチジクが、長い根を元の木に絡ませ締め付けながら、地上に伸ばします。 それが、まるでカーテンのように見えます。 |
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バリーン湖は海抜710mの火口湖です。 およそ一万年ほど前の火山活動によってできたとされ、南西にあるイーチャム湖と あわせてクレーターレイクス国立公園に指定されています。 レイクバリン・レインフォレストクルーズは、45分ほどかけて湖を遊覧することができます。 |
バリーン湖 | |
遊覧船 | |
湖畔のカフェ |
岸辺に鴨がたくさんいる |
船を追いかけてくる |
船長さんが空中で餌付け! |
台風で倒れたと言う倒木 |
アメジストパイソンという蛇 |
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