2007年6月24日

    プレトリア



プレトリア市街

朝7時半出発で、ローズバンクから55km離れたプレトリアへ向かいました。
南アフリカには3つの首都があり、立法府がケープタウン、司法府がブルームフォンテイン、プレトリアは行政府の首都です。
7万本のジャカランダの街路樹があり、春(10月頃)にはジャカランダの花で街全体が紫色に染まるそうですが、6月の今は冬で花は咲いていません。
1800年代半ばにボーア人(アフリカーナー=オランダ系移民)によって築かれた街で、その開拓者記念碑が郊外の丘の上にあります。
天井がドーム状になった建物の中の壁には、原住民との戦いやイギリスからの独立戦争に勝利した様子などが刻まれたレリーフが飾られています。
ガイドさんが熱心に歴史を説明してくれましたが、要するに原住民にとっては白人による侵略と支配の歴史。
私はスペイン人によって侵略されたペルーのクスコで感じたような複雑な気持ちになりました。
建物の上の回廊からはプレトリア市街が一望できました。


開拓者記念碑

壁のレリーフ

           
開拓者記念碑の庭園に咲く花

その後、プレトリアの中心街を観光しました。
チャーチ・スクエアはプレトリア発祥の地で、裁判所・国立劇場など歴史的建物があります。
裁判所は、アパルトヘイト(人種隔離政策)反対運動の指導者ネルソン・マンデラ元大統領の政治裁判も行われたところです。
その裁判の結果、マンデラ氏は27年間も投獄されましたが、1994年にアパルトヘイトが完全撤廃され大統領に就任しました。
その大統領就任演説を行った場所がユニオンビルディングです。
市内を見渡せる小高い丘の上にあり、行政官庁が集まる建物で、大統領執務室も置かれています。
前の広場では、ずらっと露店のお土産屋さんが並んでいました。
どのツアーでもそうですが、日本人、特にオバサンたちはお土産を買うのが好きです。
ここでも、みなさん、いろいろと買っており、それも値切って安く買うのがお約束です。
娘も、ビーズで作られた小さな民族衣装のお人形などを買いましたが、そのお店の若いイケメン黒人男性は、びっくりするほど安くしてくれて、男の人が若い女の子には甘いというは万国共通なんでしょうね(笑)
他のオバサマ方が羨ましがったので、値切る時は娘を貸しますよ、なんて冗談を言ったりしました。


チャーチ・スクエアにある裁判所

プレトリア市庁舎


ユニオンビルディング


ユニオンビルディング前の広場

午後は、またヨハネスブルグへ戻り、空路でケープタウンへ向かいました。
ヨハネスブルグ空港で1時間あまり出発を待ちます。
私の体調は最悪で、薄手ですが一応冬物のコートを着ていても寒くてたまりません。
娘のコートも借りて2枚重ねで着ていました。
その上、白いショールを頭からかぶって、顔をおおうようにぐるぐる巻きにしていたので、まるでイスラム教徒の女性のようでした(笑)。
娘がトイレにいくと、同じツアーのオバサマグループの方たちが「あれ、おかしいよね」「変な格好だよね」と言っているのが聞こえたそうで(笑)、娘は「思いやりがない!」と怒っていました。
添乗員さん(若い男性)も「熱があるんですか?へぇ」ぐらいしか気にかけてくれませんでしたが、私が具合が悪くても常にテンション高く、健康な人と同じ行動をしているので、きっと元気そうに見えたのでしょう(笑)
唯一、現地のガイドさんだけが娘に「お母さん、大丈夫?」「お母さんを大事にしてね」などと、心配してくれました。
このガイドさんは、シャーミンさんという白人女性で、かつて三段跳びの選手だったそうで、南アフリカ代表としてオリンピックにも出たことがあるとか。
スリムな体型のすごくボーイッシュな方で、てきぱきしててさばさばしてるけど、とても親切でした。
私と娘は前日のダイヤモンド・ショップでの買い物でいろいろとお世話になって、「Thank You」と言うと、そのたびに「It's my pleasure!」とぶっきらぼうに言うのが男前な感じで、しばらく私と娘の間の流行語になりました(笑)。
ヨハネスブルグ空港内にはかなり大きなショッピングモールがありますので、ダウンコートでも買おうかと思いましたが、娘が欲しいブランドのジャケットを売っているのを見つけて自分用に買い、コートは私にずっと貸してくれました。
出発ロビーで椅子に座っていると、今度はお尻が痛くて、座っているのが辛いぐらいです。
このとき、やっと気がついたのですが、実はお尻と言うか内側の微妙な場所(笑)がすごく腫れてしまっていました。
どうやら、これは風邪をひいたのではなく、思い当たったのが虫に刺されたのではないかということです。
1日目に泊まったビクトリアフォールズのホテルで、シャワーが水だったので、バスタブにお湯を張ろうとして、足が冷えていたのでまず足を温めようと、からっぽのバスタブに裸で正座するというすごくマヌケなことをやったのです(笑)。
そのとき、バスタブの底に茶色い小さいしみのようなものが見えましたが、バスタブの瑕だろうと全く気にしませんでした。今思うと、あれが何か毒のある虫だったのかもしれません。
その翌日から、この悪寒・発熱・痛みが始まっています。
普通ならここで病院に行くのでしょうが、ここはドM人間の頑張りで、ただひたすら我慢です(笑)
第一、体は辛くても、旅の楽しさでアドレナリン全開ですから、気持ち的にはそれほど辛いと感じませんでした。


    ケープタウン・ウォーターフロント



ウォーターフロント

ヨハネスブルグからケープタウンまでは、2時間のフライトでした。
ケープタウンはアフリカ大陸最南端の街ですが、南半球ですから冬の今は気温が低い上に雨の多い季節です。また、大西洋に面しているので、強い北西風が吹きます。
この日も風が強く、到着後すぐにすぐにケープタウンのシンボル、テーブルマウンテンの観光の予定でしたが、強風のためロープウェイが運転していないとのことで取りやめになりました。
そのまま、港に面したウォーターフロントへ向かいました。
ウォーターフロントは、大きなショッピングセンターやレストラン、映画館、水族館、最高級ホテルなどがあるケープタウンのエンタテイメント・スポットで、治安もよいそうです。
雨上がりで、空も海も灰色で、背後にそびえるテーブルマウンテンの頂は雲に隠れて見えません。
ここでは、テーブルマウンテンにかかる雲をテーブルクロスと呼ぶそうです。
19世紀の建物が残っていて美しい町並みを形成していますが、その一つがショッピングセンターになっています。
日本から持ってきて飲み続けていた鎮痛剤がついになくなってしまったので、私はここで薬を買おうとしましたが、ガイドさんに「こちらの薬は日本人には強すぎるからやめたほうがいい」と言われ、買うのを諦めました。
スーパーで買い物をしたり、コーヒーショップでお茶したりして、ここでしばらく過ごした後、ツアーメンバー全員でイタリアンレストランで夕食をとり、ホテルに戻りました。


テーブル湾


雲におおわれたテーブルマウンテン


ウォーターフロントのシンボル時計台


ショッピングセンターの内部




  










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