2007年6月21日

  ヨハネスブルグ〜ビクトリアフォールズ



機上から見るアフリカの夜明け


娘と私の珍道中はついに第4弾となりましたが、今回はジンバブエ・ボツワナ・南アフリカの3ヵ国の旅です。
成田を飛び立ち、香港で乗り継いで、19時間余りで南アフリカのヨハネスブルグに着きました。
到着が朝7時頃でしたので、飛行機の窓から、アフリカの空が徐々に明けていく光景がはっきりと見られました。
はるかに続く地平線の向こうから太陽の光が差し昇ってきて、広大な大地が少しずつ姿を現していく様子は美しく感動的でした。
ヨハネスブルグ空港は、近代的な大きな空港で、長いエレベーターがあります。
ここで4時間ほど待ってまた飛行機を乗り継ぎ、ジンバブエのビクトリアフォールズまで行きました。


ヨハネスブルグ空港

ヨハネスブルグからビクトリアフォールズまでは約1時間半、真下には延々とサバンナが続きます。
背の高い木はほとんどなくブッシュばかりですから、赤茶色の地面が見え、なるほどこれがアフリカのアースカラーだなと実感できました。
ビクトリアフォールズの空港は、ヨハネスブルグ空港と打って変わって全くのローカル空港。
日本の田舎の駅のようなのどかさです。
入国手続きをしますが、コンピューターもなく二人の係官が全くの手作業で、ゆっくりと文字を書いて、やおらペッタンコと判を押します。
ツアーの添乗員さんが、「一人でできることを二人がかりでやるから時間がかかりますよ」と言っていましたが、ほんとに40人ほどの乗客の手続きに1時間以上かかりました。


延々と続くサバンナ


ビクトリアフォールズ空港


のどかな滑走路


ヘリポート


木の影にビクトリアの滝の水煙が見える

空港から大型バスに乗り、ホテルに行きます。
ビクトリアフォールズでは大型バスは1台しかないということで、道を歩いている人達が振り返って見ます。
町の人たちの移動手段はだいたいは徒歩だそうで、確かに人がぞろぞろ歩いているという印象です。
ホテルに行く途中で、ヘリコプターに乗ってビクトリアの滝見物をするオプショナルツアーに参加する人がいるため、ヘリポートに寄りました。
ヘリポートと言ってもご覧のように、草葺屋根の小屋(これがオフィス)があるだけです。
草原の向こうに、白煙が高く立ち上って見えましたが、これがビクトリアの滝の水煙ということで、滝の大きさが想像できました。
私と娘は、日本を出発して25時間以上経っていて疲れているところに、ヘリコプターに乗って酔ったりしてもイヤなので参加しませんでした。

不参加組はそのままホテルへ向かいます。レインボーホテルというリゾート風な小さなホテルです。
中庭では、さっそくウェルカムドリンクを飲みながら、民族楽器とダンスのショーを見せてくれました。


ホテルの中庭でウェルカムダンス
      
ホテルの庭に咲いている花


  ザンベジ川


ザンベジ川の奥にビクトリアの滝の水煙

ホテルで1時間ほど休んで、次は、ザンベジ川のサンセットクルーズです。
屋根付きの遊覧船で、ビールやワインなどを飲みながら2時間ほどのクルーズでした。
ザンベジ川はアフリカ大陸で4番目に長い川で、川幅も広く、空もまた日本の数倍も広く感じました。
ビクトリアの滝の上流約4km地点からさらに上流6km地点までのクルーズですが、川のはるか向こうにはビクトリアの滝の水煙が高く上がっているのがよく見えました。
“運が良ければ動物が観られる”とのことでしたが、出発してわりとすぐにゾウに遭遇。
1頭のゾウが岸辺に水を飲みに来ていました。
思わず乗客全員が歓声を上げました。
動物を見ただけで、こんなにテンションが上がるものとは思っていませんでした(笑)
船はエンジンを止めて静かにゾウに近寄っていきます。
ゾウの方も、おそらく船には慣れているんでしょう、少しも動じません。
私は生まれて初めて野生のゾウを見ましたが、動物園のゾウとは全然違います。
まだ若いゾウだったのかもしれませんが、肌のつやも良くとても綺麗でした。
野生の動物というのは、こんなに美しいものかと感動を覚えました。


ザンベジ川クルーズ

水を飲みに来たゾウ


川を渡るボスゾウ


ゾウの右下の水の中にカバ

その後も、川を進んで行くと、何頭ものゾウを発見。
悠々と川を渡っていく大きなゾウがいて、それはボスゾウだとのこと。
中州の草むらの中に2頭のゾウがいましたが、その水辺に1頭のカバがいて対峙しています。
カバの縄張りにゾウが侵入してきたらしいのですが、カバは精一杯、ゾウを威嚇しています。
しばらくゾウをにらんでいましたが、ゾウが全く動かないので、方向転換してゾウにお尻を向け、短いしっぽをかなりの速さで回転させ始めました。
ちょうどスクリューのようになって、ゾウに向かって水を飛ばしているのです。
と言っても、しっぽの周りだけほんのちょっぴり水しぶきが上がっているだけですから、ゾウは完璧シカトです。「なーにやってんだ、コイツ」と思っていたことでしょう(笑)
涙ぐましくも可愛らしいカバの奮闘ぶりでした。

どこまでも続くザンベジ川の水平線の向こうに夕陽が少しずつ沈んで行きます。
ここでは、川も空も太陽も全てが大きく、そして美しい。
自然の雄大さというものをまざまざと感じられました。


船から夕陽を見る






ザンベジ川に沈む夕陽

レインボーホテルに戻って夕食です。
ホテルの庭で、民族舞踊のショーを見ながら食事をしました。
このツアーは総勢20数名。おばさまグループ(元気はつらつ、超にぎやか)、何組かの中高年ご夫婦、若い女性が3人、そして一人参加の男性が3人(80代、70代、40代)と、新婚さんカップルに私たち母子ペアという顔ぶれでした。
私たちはこの新婚さんと同席させてもらいました。
ご主人の方が、「僕たち新婚旅行なんです。新婚旅行にアフリカなんてロマンチックじゃないけど」というようなことをおっしゃったので、娘と私は同時に「えー、すごくロマンチックだと思いますけど!」と言いました。
美しい川と夕陽を見ながらのクルーズ、満天の星空の下で食事をするなんて、こんなロマンチックなことはありません。
ここで見る夜空は、漆黒で、空一面砂をまぶしたように無数の星が瞬いています。
街育ちの娘は、こんな星空を生まれて初めて見たと言って、「宇宙にはこんなにたくさんの星があったんだね」と大感激でした。
また都市の騒音など全くないので、7,8キロほど離れたビクトリアの滝の轟音が、低くうなるように聞こえていました。

ホテルの部屋は、天蓋風の白い蚊帳つきベッドが可愛らしくて、なかなか感じが良かったのですが、ここで珍道中につきもののトラブル発生。
なんと、シャワーが水でした。添乗員さんから「お湯が出ないこともよくある」と聞かされてはいたのですが、確かめもせず裸になってシャワーを浴びたら、それが水(笑)
アフリカと言うとどこでも暑いという印象ですが、実は南半球であるここジンバブエは6月は冬ですので、想像以上に寒かったのです。
ザンベジ川クルーズの船上では風が冷たく、戸外での夕食も寒かったですし、私はとにかくお湯で体を温めたいと思いました。
バスタブの方の蛇口をひねると、少し温かいお湯が出てきたので、冷え切った足だけでも温めようと、バスタブに正座してお湯を張ろうとしました。
ところが、それもすぐに水になってしまい、結局シャワー・お風呂は断念。
エジプトやペルーでも、蛇口が壊れていたり、バスタブがないホテルを経験していましたので、まあこれがアフリカだろうとあきらめて、ビクトリアの滝の轟音を子守唄にそのまま寝ました。
しかし、これが私の苦難の旅の始まりでした(笑)


民族舞踊

珍しいお面と衣装


レインボーホテル


蚊帳付きのベッド




  










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